【実体験】風俗で予約完売した3日間を無断欠勤した新人キャスト時代の話
風俗で働いていると、無断欠勤・当日欠勤という言葉に聞き馴染みがある人は多いのではないでしょうか。無断欠勤とは「お店に連絡を入れずに無断で欠勤すること」で、当日欠勤とは「お店に連絡を入れたが出勤当日に欠勤すること」を言います。
当然、無断欠勤・当日欠勤は良くないこと。でも急に「今日は行きたくない」と思って、家から出たくなくなる日って来るんですよね。
私も風俗で働き始めた新人の頃、何度か当日欠勤をしたことがありました。「ごめんなさい、体調不良のため休ませてください」とお店に連絡を入れますが、本当は体調不良ではありません。ただ精神的にきつくて出勤したくないだけ。
お店も強くは言いきれないので最終的には「わかりました。ゆっくり休んでください」という軽いラリーで終わります。私は風俗で働き始めて、急に休むことに対するハードルがかなり下がっている自覚がありました。
「夜職って、風俗って、こんなものでしょ」そう思っていた私が、3日連続での無断欠勤をきっかけにお仕事に対する心構えが変わったお話をします。
無断欠勤1日目:急にくる「行きたくない」
目が覚めた瞬間に「行きたくない」と思いました。体調が悪いわけでもないし、前日に特別嫌なことがあったわけでもないけど、その「行きたくない」は急にきます。
その日は予約がすべて埋まっていました。1日4~5枠が満了、今思えばかなりありがたい状況です。でも当時の私は「とにかく今日は頑張れない」としか思えなかったのです。
お店のスタッフさんに連絡するかどうか、少しだけ迷ったのを覚えています。スマホを手に取って頭に浮かんだことは「連絡したらきっと『頑張って来て』って一度は言われるんだろうな」ということ。
誰に何を言われようと行きたくない気分だった私は、結局そのまま無断欠勤しました。罪悪感がゼロだったわけではありません。でもそれ以上に「今は自分のしんどさを優先したい、わかってほしい」という子供じみた気持ちが強かったのです。
無断欠勤2日目:なぜか返信できない
翌日目が覚めても、まだ「行きたくない」が絶賛継続中。一旦スマホを見ると、スタッフさんから連絡が入っていました。
今考えるとひと言だけでも返信すればいいのに、なぜそれができなかったんだろうと思います。私はその日もお店に連絡をせず欠勤しました。
ちなみに気分転換にどこかへ遊びに行く気にもなれなかったので、ずっとベッドで寝転んでいるだけです。ただひたすら、いつもの自分に戻るのを待っている感覚でした。
無断欠勤3日目:こんなに休んでしまった焦り
3日目になると、状況が少し変わりました。メンタルは少し回復してきたのですが、代わりに「こんなに休んでしまった」という焦りが強くなってきたのです。
とはいえ「まだ万全じゃない自分を見せたくない。中途半端な状態で出勤するくらいなら休んだほうがいい」という気持ちも。欠勤し続けている状況に問題があるとわかりながら、謎の完璧主義からくるプライドを捨てきれませんでした。
でも、さすがに明日は出勤しよう。そう決めて「明日から出勤します。すみませんでした」とスタッフさんに連絡を入れて、無断欠勤の最終日が終わります。
当時の私は、夜職を完全に舐めていた
今だから言えますが、当時の私は夜職というお仕事をかなり軽く考えていました。夜職をしている人は、遅刻や欠勤が多い・メンタルがやられやすい・多少だらしなくても仕方ないというイメージをどこかで持っていたのです。
特に風俗はメンタルが消耗しやすいお仕事なので、キャストがミスしたり怠けたりしても、スタッフさんは強く言いにくい環境だとも感じていました。あまり強く責めて、キャストが辞めてしまったらお店に損失が出てしまうからですね。
だから欠勤についても、一度は「頑張って来れませんか?」と言われるかもしれないけど、最終的には責められないだろうという甘えがありました。昼職や学生時代なら許されないことも、夜職だからそういうものだろうという軽い開き直りです。
欠勤することでお店やお客様に迷惑がかかることは、頭ではわかっていました。でもそれより「今は自分がつらい、それをわかってほしい」という気持ちのほうが前に出て、欠勤を止める理由にはなっていなかったのです。
店長に呼び出された理由
久しぶりに出勤日。いつもなら軽く挨拶して通りすがるだけの店長に、「ちょっとこっち来て」と声をかけられました。
衣装室の椅子に座るように促され、店長はいつもと変わらない淡々とした口調で話し始めました。怒鳴っているわけでも感情をぶつけるわけでもないけれど、叱っているニュアンスと呆れているニュアンスが混じったトーンだったのを覚えています。
「スタッフたちはいいよって言ってくれてるけど、なぎさちゃんのためにどれだけ謝ったと思ってる?」
その瞬間に、私は自分が恥ずかしくなりました。なぜなら「メンタルを心配されるのかも」と心のどこかで思っていた私が、どこまでも自分勝手な人間だと痛感したからです。
店長が怒っている理由は「他のスタッフがどれだけ尻ぬぐいをしているか、君はその苦労も有難みもわかってないだろ」という、私の身勝手な振る舞いから来ているのだとわかりました。
だらしなくても仕方ないと思っていたのは自分
その日家に帰ってからも、ずっと店長に言われた言葉が頭に残っていました。「欠勤してもしょうがない」と思っていた自分がものすごく恥ずかしくなりました。
お仕事を適当に考えているということは、そのお仕事をしている自分自身を適当に扱っているということかもしれない。夜職だから、風俗だから、だらしなくても仕方ないという言い訳を使っていたのは、他でもない自分だったと実感しました。
そう思った私は「今後は本当の体調不良以外を理由に、予約が入っている日を絶対に欠勤しない」と決めました。それ以降、年に一度あるかないかの体調不良を除いて、私は欠勤していません。
無断欠勤で一番迷惑をかけていたのは誰か
一番迷惑をかけていたのは、間違いなくお客様とスタッフさんです。当日になって突然キャンセルを告げられるお客様、自分は悪くないのに私の代わりに謝るスタッフさん。
私はその現場を見たことがなかった。…というのは言い訳にしかなりませんが、だから自分の言動が周りにどう影響しているか想像力が足りていませんでした。
店長があの言い方をしたのは「君は自分のことしか考えていない」と私を責めるためではなく、自分のことを誰かが支えてくれている現実をちゃんと自覚させるためだったのだと思います。
夜職・風俗を軽く考えている人へ
この話は、夜職や風俗を軽く考えている人にこそ読んでほしいです。過去の私自身もそうでした。
あのとき店長に怒られていなかったら、私はきっと同じことを繰り返していたんじゃないかなと思います。だから今となっては、とても有難い経験です。
世間から見た業界はだらしない人が多いイメージがある、でも自分はちゃんとする。実際に業界にはだらしない人もいる、でも自分はちゃんとする。
「周りがそうだから」という理由で自分の基準を決めるのではなく、「自分がどうありたいか」を理由に自分の基準を決める。その積み重ねで、自分に自信が持てるようになっていくのだと思います。
偏見を持たれやすいお仕事ではありますが、プラスに捉えるかマイナスに捉えるかは自分次第。この話が誰かの心を少しだけ楽にできたら嬉しいです。
